「少女革命ウテナ」は絶対アニメを見てから、映画版を見るべきだ!
え、いきなり何?と思われる方も多いでしょう。
でもね、いきなり2000年代より前のアニメの話されてもついてこられない人もいるでしょう。
ぎりぎり映画版は2000年かな。
私はウテナを映画から知り、アニメを知った人だけど、こういえばわかるかな。
ウテナはエロスとは言い難い、女子同士の心の交流を描きながら、その周囲の群像劇でもある。
学園という鳥かごに閉じ込められた子供達の群像劇でもある。
学園長には逆らえないというルールの元、決闘を行う子供達のなんて哀れで馬鹿なことか。
だが、だがだよ、映画版の前に原作の最後を見てごらん。
ウテナの親友であり、ソウルメイトなアンジーが、ウテナを探すために、学園という鳥かごから飛び立ち、ウテナを探しにいくところ。
あれは号泣ものだったね。だったアンジーが自分の足で、ちゃんとウテナを探しにいくって初めて自我を持って決めたことなんだもの。
シナリオの秀逸さで言えば、映画版の方が秀逸。まとまっている。
「輪るピングドラム」より分かりやすいかもしれない。
映画版の私の見解としては、見た目は違えど、ウテナを探して待っていたアンジーがウテナと再会し、彼女と一緒にまた学園という鳥かごから飛び立つ話だと思っている。
そのためには、原作のときの記憶のないウテナをまたもソウルメイトとし、アンジーは彼女に好かれなきゃいけないわけだ。
その過程がとてもわかりづらく描かれているが、それゆえにゾクッとくるものがある。
もちろん、アンジーと兄の確執もあるわけで。
それを乗り越えて、ふたりで一緒に「世界を革命する」という、鳥かごの中からの脱出を果たすわけで。
それが見事に原作よりもわかりやすく描かれていて、好き。
いちおう映画版のリンクを張っておく。