映画論「マイ・インターン」
一ヶ月ほど前のことを記事にするのは気が引けるのだが、映画「マイ・インターン」を見た。
※ネタバレを含むのでこれから新鮮な気持ちで見たい人は注意。
マイ・インターン ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2016/02/10
- メディア: Blu-ray
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ロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイが出ているポスターと、監督が「プラダを着た悪魔」の監督だったので、興味が沸いたのだ。
ロバート・デ・ニーロがわからない人は「ゴット・ファーザー」の人といえばわかるだろうか。
アン・ハサウェイの代表作は・・・私的に「プリティ・プリンセス」を押したい。
主人公はロバート・デ・ニーロだが、ダブル主演と言っても差し支えない出来だった。
ロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイがカッコイイ!
私がおじさま好きというのもあるのだけど、ロバート・デ・ニーロがあんなに優しいおじさまで出演してくれるとは!というほど優しさ溢れた役。
妻を失って、一人で余生を過ごすという時間の有り余る時に、何かできないかな?ってインターンに参加するんだけど、会社でソツがないし、ついでに恋愛もしちゃう。
こりゃ死んだ奥さんヤキモキしてただろうな、生きてたとき・・・と思ってしまうほど優しさとユーモアに満ち溢れていた!
逆にアン・ハサウェイ(以降作中の名前:ジュールズ)の役どころは、一人で成功し、社長としてバリバリやってるんだけど、なんか空虚なわけ。部下に信頼されていなかったり、家庭内に問題を抱えていたり、若いなりの苦悩が色々あるけど、誰も彼女のことをちゃんと見ててくれないわけ。(夫と娘もいるのにね!)
だからロバート・デ・ニーロ(以降作中の名前:ベン)は娘でも見ているような気持ちで相談にも乗るし、友人として酒にも付き合う。凄くいい関係。
昨今の家庭事情と女性の社会進出の風刺
意図してそう描いたのだと思うけど、凄くジュールズの肩身が狭く見える作品。
特に女性で社長であることと夫を主夫にして子供を任せきりなこと。
どっちも最近よくあるケースなのだけど、この作品ではちょっと誇張表現に描かれているためわかりやすい。
(よくあるケースというのは、社長とまではいかなくても、女性が忙しく、男性に家事や子供の面倒を見てもらうorあまり家事に参加できない女性)
ジュールズは女だからってCEOの座を男に明け渡さなくちゃいけないかも、という場面に直面し悩むし、主夫な夫が浮気していることを知ってもみてない振りをして家庭を守ろうとした。
どっちの問題も女だから、っていう理由がある。
特に仕事に対して頑張ってきたのに、どうして・・・という苦悩がある。
そりゃ男性側にも言いたいことはあるかもしれないけど、女性も働くのが当たり前な昨今でこれはキツイ。
そう言った意味で、この作品は現代の女性の社会進出問題への風刺だと思う。
とはいえ、普通に見て面白いし、女性ならジュールズに感情移入できる映画なので、できればDVDで見て欲しい。